2020.02.04

涙が止まらない話(鳶職の父)

男らしい人

 

感動実話だそうです。

校長先生が、私達を呼び止められて、

「時間がありましたら、お見せしたいものがありますので、校長室までお越し下さい。」

といわれ、校長室に案内された。

「実はある生徒の作文ですが・・」

とA君の経歴を話しながら、作文を朗読された。

「僕の父親の職業は鳶職である・・」

という書き出しから始まり、内容はおよそ次の様なことが書かれている。

 

父親の休日は定まっていなかった。

雨の日以外は日曜日も祭日もなく、お定まりの作業服に汚れた古いオンボロ車を運転して

仕事にでかける。

仕事が終わると頭から足の先まで、泥や埃で真っ黒くなって帰り、庭先で衣服を脱ぎ捨てて、

褌一つになって風呂に飛び込むのが日課である。

僕の友達がいても平気で、そんな父の姿が恥ずかしく、嫌いだった。

小学生の頃、近所の友達は日曜になると決まって両親に連れられて買い物や、食事に出かけて行き、

僕は羨ましく思いながら見送ったものだ。

(みんな立派な父さんがいていいなあ)と涙が流れたこともあった。

たまの休みは、朝から焼酎を飲みながらテレビの前に座っていた。

「母は掃除の邪魔だからどいてよ」と掃除機で追っ払う。

「そんな邪魔にすんなよ」父は逆らうでもなく焼酎片手にウロウロしている。

「濡れ落ち葉と言う言葉は、あんたにピッタリね・この粗大ゴミ!」

「なるほど俺にそっくりかハハハ・・うまいこというなハハハ・・」

と父は受け流して怒ろうともせずにゲラゲラ笑っている。

小学生の頃から、小遣いをくれるのも母だったし、買い物も母が連れて行ってくれた。

運動会も発表会も父が来たことなど一度も無い。

こんな父親などいてもいなくても構わないと思ったりした。

ある日、名古屋へ遊びに出かけた。

ふと気づくと高層ビルの建築現場に「○○建設会社」と父親の会社の文字が目に入った。

 

僕は足をを止めて眺めるともなく見ていて驚いた。

 

8階の最高層に近いあたりに、命綱を体に縛り、懸命に働いている父親の姿を発見したのです。

 

僕は金縛りにあったようにその場に立ちすくんでしまった。

 

(あの飲み助の親父が、あんな危険なところで仕事をしている。

一つ間違えば下は地獄だ。

女房や子供に粗大ゴミとか、濡れ落ち葉と馬鹿にされながらも、怒りもせず、へらへら笑って返すあの父が・・)

 

僕は体が震えてきた。

 

8 階で働いている米粒ほどにしか見えない父親の姿が仁王さんのような巨像に見えてきた。

 

校長は少し涙声で読み続けた。

「僕はなんという不潔な心で自分の父を見ていたのか。

母は父の仕事振りを見たことがあるのだろうか。

一度でも見ていれば、濡れ落ち葉なんて言えるはずがない。

僕は不覚にも涙がポロポロ頬を伝わった。

体を張って、命をかけて僕らを育ててくれる。

何一つ文句らしいことも言わず、焼酎だけを楽しみに黙々働く父の偉大さ。

どこの誰よりも男らしい父の子供であったことを誇りに思う」

 

そして彼は最後にこう書き結んでいる。

 

「一生懸命勉強して、一流の大学に入学し、一流の企業に就職して、日曜祭日には女房子供を連れて、

一流レストランで食事をするのが夢だったが、今日限りこんな夢は捨てる。

これからは親父のように、汗と泥にまみれて、自分の腕で自分の体でぶつかって行ける、そして黙して語らぬ父親の生き様こそ

本当の男の生き方であり、僕も親父の跡を継ぐんだ」と。

 

読み終わった校長は、

「この学校にこんな素晴らしい生徒がいたことをとても嬉しく思います。こういう考え方を自分で判断できることが

教育の根本だと思います。そして子の親としてつくづく考えさせられました」

としみじみ言った。

 

差し出されたお茶はとっくに冷えていたが、とっても温かくおいしかった。

 

親の背をみて子は育つ。

親子の絆が固く結ばれる。そんな家族は最高に幸せですね。

 

私の父と、この話の父親が少しだぶって、不覚にも私はこの話を読む度にボロボロ涙腺がゆるんでしまいます。

私も小学生の頃は、同じように近所の家族を羨ましく見ていました。

やはり運動会も発表会も一度も来たことがありませんでした。

そして私もこのA君と同じように・・、父の仕事振りをみて思いました。

黙して語らない父。本当に格好良かったです。

「どこの誰よりも男らしい父の子供であったことを誇りに思う」と言う言葉・・。

私も伝えたかったです。

 

 

 

 

 

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